NISSAN  GTR



日産GT-Rは、日本を代表する高性能スポーツカーであり、その歴史は「スカイラインGT-R」時代から始まり、現在は独立した「NISSAN GT-R」として世界中で高い評価を得ています。

歴史

  • スカイラインGT-R時代 (1969年~2002年):
    • 元々はプリンス自動車工業が開発に着手し、日産との合併後の1969年に初代「スカイライン2000GT-R (PGC10型)」として登場。「羊の皮を被った狼」というキャッチフレーズで知られ、レースでの活躍により伝説を築きました。
    • その後、排出ガス規制の影響などで一時的に生産が途絶える時期もありましたが、1989年には「R32型スカイラインGT-R」として16年ぶりに復活。全日本GT選手権などで圧倒的な強さを見せ、「常勝スカG」の神話を作り上げました。
    • R33型、R34型と進化を続け、モータースポーツの世界で数々の功績を残しました。特にニュルブルクリンクでの開発やテスト走行は、その性能向上に大きく貢献しています。
    • 2002年にR34型の生産が終了し、「スカイラインGT-R」の名称は一旦幕を閉じます。
  • NISSAN GT-R時代 (2007年~現在):
    • 2001年の東京モーターショーで「NISSAN GT-R Concept」として姿を現し、2007年に「NISSAN GT-R (R35型)」として独立したモデルとして誕生しました。
    • 「究極のドライビングプレジャー」を追求した21世紀のスポーツカーとして、ニュルブルクリンクでの量産車レコードを更新するなど、その高性能ぶりは世界を驚かせました。
    • 以降、イヤーモデル制を導入し、毎年細かな改良を重ねて性能を向上させています。

特徴(R35型 NISSAN GT-R)

  • 圧倒的な走行性能:
    • エンジン: 3.8L V型6気筒ツインターボ「VR38DETT」エンジンを搭載。ノーマルモデルで最高出力570PS、最大トルク637N・mを発揮し、NISMOモデルではさらに高出力化されています(600PS/66.5kgf・m)。熟練した職人による手組みエンジンには、アルミ製ネームプレートが装着されています。
    • 駆動方式: 高度な電子制御によって前後トルク配分をきめ細かく制御する「ATTESA E-TS」を採用したフルタイム4WDシステムにより、あらゆる路面で優れた旋回性能と加速性能を発揮します。
    • トランスミッション: 6速デュアルクラッチトランスミッション「GR6型」を搭載し、スムーズかつ素早い変速を実現しています。
    • シャシー・サスペンション: 強固なボディ剛性を持ち、路面追従性に優れたサスペンションを装備しています。特に2024年モデル以降は、空力性能の刷新に合わせてサスペンションのチューニングが見直され、路面追従性がさらに向上しています。
    • ブレーキ: ブレンボ製モノブロック対向6ポッド(フロント)と対向4ポッド(リア)のアルミ製キャリパーを装備し、高い制動性能と安定した耐フェード性能を誇ります。
  • 空力性能の追求:
    • アグレッシブなフォルムは、単なるデザインだけでなく、空気抵抗を抑えながらダウンフォースを向上させることを徹底的に追求した結果です。フロントグリル、バンパー、リアスポイラー、ディフューザーなどが最適化されています。
  • 内外装:
    • 日本を代表するスポーツカーとして、そのアイデンティティである丸型のテールランプは健在です。
    • インテリアは、車両との一体感を高めるためにシート形状が見直され、特にNISMOモデルでは新開発の専用RECARO製カーボンバックバケットシートが採用されています。
  • グレード展開:
    • 「Pure edition」「Premium edition」「Black edition」といった標準グレードに加え、NISMOとの共同開発による「Track edition engineered by NISMO」や、さらに高性能を追求した「GT-R NISMO」「GT-R NISMO Special edition」など、幅広いグレードが展開されています。

価格(日本市場、2025年7月現在)

日産GT-Rの新車価格は、グレードによって大きく異なりますが、おおよそ1,400万円台から始まり、NISMOモデルでは3,000万円を超える価格設定となっています。中古車市場でも、年式や走行距離、グレードによって価格は様々ですが、700万円台から4,000万円以上と幅広く取引されています。

日産GT-Rは、その圧倒的なパフォーマンスと日本の技術の粋を集めた「究極のドライビングプレジャー」を提供するスポーツカーとして、世界中のファンから愛され続けています。


日産GT-Rの寸法と主な仕様は以下の通りです。ただし、年式やグレードによって多少異なる場合がありますので、代表的な情報としてご確認ください。

寸法 (R35型 後期モデルの一般的な数値)

  • 全長: 4,710 mm (Nismoモデルでは4,700mmのグレードもあります)
  • 全幅: 1,895 mm (ドアミラーを含む場合は約2,020mm)
  • 全高: 1,370 mm
  • ホイールベース: 2,780 mm
  • 最低地上高: 105 mm – 110 mm
  • トレッド (前): 1,590 mm
  • トレッド (後): 1,600 mm
  • 室内長: 約1,750 mm
  • 室内幅: 約1,475 mm
  • 室内高: 約1,095 mm
  • 車両重量: 約1,740 kg – 1,770 kg (グレードにより変動)
  • トランク容量: 約315リットル
  • 燃料タンク容量: 71リットル

主な仕様 (R35型 後期モデルの一般的な数値)

  • エンジン: VR38DETT型 V型6気筒DOHCツインターボ
    • 総排気量: 3,799cc
    • 最高出力: 419kW (570PS) / 6,800rpm (標準モデル)
      • NISMOモデルなど、グレードによってはさらに高出力な設定もあります。
    • 最大トルク: 637N・m (65.0kgf・m) / 3,300-5,800rpm (標準モデル)
  • 駆動方式: フルタイム4WD (ATTESA E-TS)
  • トランスミッション: GR6型デュアルクラッチトランスミッション (6速DCT)
  • サスペンション:
    • フロント:ダブルウィッシュボーン式
    • リア:マルチリンク式
  • ブレーキ: 大径ブレンボ製フルフローティングドリルドローター (フロントφ390mm/リアφ380mmなど)
  • タイヤサイズ:
    • フロント:255/40ZRF20 (RFT)
    • リア:285/35ZRF20 (RFT)
  • 安全装備: VDC-R (横滑り防止装置) など

日産GT-Rは、その強力なエンジン、先進的な駆動システム、そして優れた空力性能を特徴とする、世界的に評価の高いスポーツカーです。詳細な仕様は、日産の公式ウェブサイトや、各年式・グレードのカタログで確認することをおすすめします。


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