フェラーリF50

フェラーリF50
フェラーリF50は、フェラーリ創立50周年を記念して1995年に発表されたスペチアーレモデルです。その開発コンセプトは「公道を走るF1」であり、当時のF1マシンから多くの技術がフィードバックされています。
主な特徴:
エンジン: 1992年のF1マシン「F92A」に搭載された3.5L V12エンジンをベースに、排気量を4.7Lに拡大した自然吸気V型12気筒DOHC5バルブエンジンを搭載しています。最高出力は520PS/8500rpm、最大トルクは48.0kgm/6500rpmを発生します。このエンジンは、公道での扱いやすさも考慮されていますが、F1由来のピーキーな高回転型エンジンの特性も残しています。
シャシー: 市販フェラーリとしては初めて、ダラーラ製のカーボンコンポジット製センターモノコックを採用し、エンジンをシャシーに剛結(ストレスマウント)することで、F1マシンさながらの高剛性を実現しています。これにより、非常にダイレクトな操縦性を実現していますが、その一方で振動や騒音は大きくなっています。
トランスミッション: F1ではセミATが採用されていましたが、F50では一般的な6速MTが組み合わされています。
サスペンション: 前後のサスペンションもF1の影響を受けたプッシュロッド式です。
デザイン: 空力性能を高めることに貢献した美しいデザインが特徴です。F40に比べて丸みを帯びたラインや、より大きなリアウィングが印象的です。
ルーフ: 屋根部分を取り外してタルガトップ(バルケッタ)にすることも可能ですが、ルーフの脱着には工場での作業が必要となります。簡易的なソフトトップも備わっています。
生産台数: わずか349台のみが生産されました。
F50は、F40の後継モデルとして、快適性や乗り心地よりもF1の技術を最大限にロードカーに落とし込むことに注力された、極めてスパルタンなモデルと言えるでしょう。
フェラーリF50は、フェラーリ創立50周年を記念して1995年に発表されたスペチアーレモデルで、「公道を走るF1」をコンセプトに開発されました。その主な仕様は以下の通りです。
エンジン
- 形式: Tipo 040型改 4.7L 自然吸気 V型12気筒DOHC 5バルブ (F1エンジンをベースに開発)
- 総排気量: 4,698.50 cc (4.7L)
- 最高出力: 520 PS (382 kW) / 8,500 rpm
- 最大トルク: 471 Nm (48 kgm) / 6,500 rpm
性能
- 最高速度: 325 km/h
- 0-100km/h加速: 3.87秒 (公称値) / 3.9秒 (一部情報)
ボディ・シャシー
- 全長: 4,480 mm
- 全幅: 1,986 mm
- 全高: 1,120 mm
- ホイールベース: 2,580 mm
- 車両重量: 1,230 kg (乾燥重量)
- 駆動方式: MR (ミッドシップ・リアドライブ)
- トランスミッション: 6速マニュアルトランスミッション
- 構造: 市販フェラーリ初のカーボン・コンポジット製センターモノコックにエンジンがリジッドマウントされている。
- ブレーキ: クロスドリルベンチレーテッドディスク(サーボアシスト、ABSなし)
- サスペンション: 独立懸架、ダブルウィッシュボーン、コイルスプリング、ガス封入式ショックアブソーバー
その他
- 生産台数: 349台
- コンセプト: 「公道を走るF1」をコンセプトに、F1マシンの技術やフィーリングを追求。
- 特徴: ABSやステアリングパワーアシストなどの電子制御は搭載されておらず、非常にアナログでスパルタンな乗り味を提供します。ルーフの着脱によりオープンカーとしても楽しめるなど、F1時代のフェラーリを体験できる貴重なモデルです。
F50 GTと呼ばれるレーシングバージョンも存在し、こちらはさらに過激なスペック(最高出力750hp、最高速度376km/h、0-100km/h加速2.9秒)を誇りますが、ユーザーが求めているのは公道仕様のF50の仕様と判断し、上記の情報を提供しました。
