ランボルギーニ カウンタック(レプリカ)
ランボルギーニ カウンタック LP500は、1971年のジュネーブモーターショーで発表されたランボルギーニ カウンタックのプロトタイプモデルです。その後の量産モデルであるLP400とは異なる点がいくつかあります。
特徴と歴史:
- 発表とコンセプト: 1971年3月11日、ジュネーブモーターショーで黄色いボディをまとって初公開されました。当時のランボルギーニの最新作であるミウラSVが展示されているブースとは別に、カロッツェリア・ベルトーネのブースで発表されたことからも、その革新性が伺えます。コードネームは「LP112」で、「LP」はイタリア語で「後方縦置き」を意味する「Longitudinale Posteriore」に由来し、12気筒エンジンが縦置きに搭載されていることを示しています。
- デザイン: マルチェロ・ガンディーニが手掛けた、美しく、クリーンで未来的なウェッジシェイプのデザインが特徴です。ランボルギーニの12気筒モデルの象徴となる「シザードア」を初めて採用したのもこのLP500です。
- エンジン: LP500は、唯一無二の5.0リッター(4971cc)V型12気筒エンジンを搭載していました。後の量産モデルでは4.0リッターV12に換装されました。エンジン冷却のためのエアインテークは、サメのエラのようなデザインが採用されていました。
- シャシー: 量産モデルのチューブラーフレームとは異なり、プラットフォーム型のフレームを採用していました。
- 特別な存在: LP500はあくまでプロトタイプであり、量産には至りませんでした。しかし、その斬新なデザインと性能は世界中に衝撃を与え、ランボルギーニの歴史に大きな影響を与えました。多くの人々にとって、カウンタックのイメージを決定づけたモデルと言えるでしょう。
LP500と量産モデルとの違いのまとめ:
特徴 | カウンタック LP500 (プロトタイプ) | カウンタック LP400 (量産モデル) |
発表年 | 1971年 | 1974年 |
エンジン | 4971cc V12 | 3929cc V12 |
フレーム | プラットフォーム型 | チューブラーフレーム |
生産台数 | 1台 (プロトタイプ) | 約150台 |
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ランボルギーニ カウンタック LP500は、単なる車のプロトタイプ以上の存在であり、自動車デザインとエンジニアリングの歴史において、その後のスーパーカーに多大な影響を与えた伝説的な一台です。
ランボルギーニ カウンタック LP500 プロトタイプ (1971年)
これはカウンタックの原型となったモデルで、以下の特徴がありました。
- エンジン:
- 種類: V型12気筒 DOHC
- 排気量: 4,971cc
- 最高出力: 440 ps / 7,000 rpm
- 最大トルク: 448 Nm (330 lb⋅ft) / 5,750 rpm
- ボディ・シャシー:
- シャシー: プラットフォームフレーム (市販モデルは鋼管スペースフレーム)
- ボディ: アルミニウム
- 特徴: 初期プロトタイプは「ペリスコープ」と呼ばれる屋根のくぼみや、格納式ヘッドライトなど、非常に斬新なデザインでした。バンパーやリアスポイラーは装備されていませんでした。
- サイズ:
- 全長: 約4010mm
- 全幅: 約1850mm
- 全高: 約1030mm
- 車両重量: 1,130 kg (乾燥重量)
このプロトタイプは、過熱や信頼性の問題から、そのまま市販には至らず、その後の市販モデルは異なるエンジンやシャシー構造が採用されました。
ランボルギーニ カウンタック LP500S (またはLP5000S) (1982年-1985年)
LP500Sは、LP400Sの後継として排気量を拡大した市販モデルです。
- エンジン:
- 種類: V型12気筒 DOHC
- 排気量: 4,754cc
- 最高出力: 375 ps / 7,000 rpm (DIN)
- 最大トルク: 41.7 kg・m / 4,500 rpm (または302 lb⋅ft)
- 燃料供給: ウェーバー製キャブレター (6連装)
- トランスミッション: 5速マニュアル
- ボディ・シャシー:
- シャシー: 鋼管スペースフレーム
- ボディ: アルミニウム
- サイズ:
- 全長: 4,140 mm
- 全幅: 1,995 mm (または2000mm)
- 全高: 1,029 mm (または1070mm)
- ホイールベース: 2,443 mm (または2450mm)
- トレッド (前/後): 1490mm / 1605mm
- 車両重量: 約1,480 kg
- タイヤサイズ:
- 前: 205/50 VR15 (ピレリ P7など)
- 後: 345/35 VR15 (ピレリ P7など)
- 最高速度: 約293 km/h
- 0-100km/h加速: 約5.2秒
- 燃料タンク容量: 120リットル
LP500Sは、その後のカウンタックのアイコンとなる幅広のフェンダーや大型のリアウィング(オプション)が装備され、パワフルなV12エンジンと相まって、スーパーカーとしての地位を確立しました。
