ランボルギーニ ディアブロ


ランボルギーニ ディアブロは、イタリアの自動車メーカーであるランボルギーニが1990年から2001年まで製造していた2シーターのスーパーカーです。伝説的な名車カウンタックの後継モデルとして登場し、その圧倒的な存在感とパフォーマンスで世界中のファンを魅了しました。

名前の由来: 「ディアブロ」はイタリア語で「悪魔」を意味し、19世紀に活躍した伝説の闘牛の名前から名付けられました。

歴史と進化:

  • 開発経緯: カウンタックの後継として、1985年から「プロジェクト132」というコードネームで開発が始まりました。当初は、カウンタックと同じくマルチェロ・ガンディーニがデザインを担当しましたが、後にクライスラー(当時の親会社)の指示で手が加えられました。
  • 初期モデル(1990年〜): 発表当初は、V12エンジンをミッドシップに搭載し、最高出力492psを発揮。最高速度325km/h、0-100km/h加速4.5秒という驚異的な性能を誇りました。特徴的なウェッジシェイプや、ランボルギーニの象徴ともいえるシザーズドア(跳ね上げ式ドア)が目を引きました。
  • 派生モデルの登場:
    • VT (Viscous Traction) (1993年〜): ビスカスカップリングを用いた4WDシステムを搭載し、悪路での走行安定性を向上させました。
    • SE30 (Special Edition 30th Anniversary) (1993年): ランボルギーニ設立30周年を記念した限定モデルで、軽量化や走行性能の向上が図られました。
    • SV (Super Veloce) (1995年〜): 軽量化とエンジン出力の向上(510ps→530ps以上)が施され、よりスパルタンなモデルとして登場しました。1999年以降のモデルでは、ヘッドライトが日産フェアレディZ(Z32)のものが流用された固定式に変更されています。
    • ロードスター (1995年〜): オープンモデルとしてラインナップに追加されました。
    • GT (1999年): 575psを発生する6.0Lエンジンを搭載した限定モデルで、レースカーに近い性能を持ちます。
    • 6.0 (2000年〜): アウディ傘下に入ってからの最終モデルで、内外装が洗練され、エンジンも6.0Lに拡大されました。
  • 生産終了: 2001年に後継モデルのムルシエラゴにその座を譲り、生産を終了しました。

主な特徴:

  • V12エンジン: ランボルギーニのフラッグシップモデルとして、パワフルなV12エンジンを搭載。その官能的なサウンドは多くのファンを魅了しました。
  • デザイン: 独特のウェッジシェイプと、跳ね上げ式のシザーズドアが特徴的な、まさにスーパーカーの象徴ともいえるスタイリングです。
  • ボディ素材: アルミニウムや複合素材が積極的に用いられ、軽量化が図られています。
  • パフォーマンス: 最高速度320km/hを超えるモデルが多く、当時の最速クラスのスーパーカーでした。
  • 希少性: 10年間ほどの生産期間で、総生産台数は約2,900台とされており、現在でもその希少性から高い人気を誇ります。

ディアブロは、ランボルギーニが変革期にあった20世紀末に登場し、伝統的なV12ミッドシップのスタイルを受け継ぎながらも、次世代のスーパーカーの礎を築いた重要なモデルと言えるでしょう。


ランボルギーニ ディアブロは、1990年から2001年にかけて製造されたスーパーカーで、そのモデルや年式によって様々な仕様が存在しますが、ここでは一般的な特徴と代表的なモデルの仕様をまとめてご紹介します。

ランボルギーニ ディアブロの全体的な特徴

  • エンジン: V型12気筒DOHC48バルブエンジンを搭載。排気量は主に5.7Lと6.0Lの2種類があります。
  • 駆動方式: 後輪駆動(MR)とフルタイム4WD(VTモデルなど)があります。
  • トランスミッション: 5速マニュアルトランスミッション。
  • デザイン: 低くワイドなウェッジシェイプが特徴で、ガルウィングドアは採用されていません。初期モデルはリトラクタブルヘッドライトでしたが、後期モデル(1999年以降)では固定式ヘッドライトに変更されました。
  • 性能: 最高速度は320km/hを超え、0-100km/h加速は4.5秒前後と、当時のスーパーカーの中でもトップクラスの性能を誇りました。
  • 軽量化: アルミニウムや複合素材が積極的に使用され、軽量化が図られています。

代表的なモデルの仕様(抜粋)

ディアブロには、基本モデルの他に、VT、SV、GT、6.0など様々なバリエーションが存在します。それぞれに特徴がありますが、ここではいくつかの例を挙げます。

ディアブロ(初期モデル)

  • 排気量: 5,707cc
  • 最高出力: 492ps/7,000rpm
  • 最大トルク: 59.1kg・m/5,200rpm
  • 全長×全幅×全高: 約4,470mm × 2,040mm × 1,115mm
  • 車両重量: 約1,650kg
  • 駆動方式: 後輪駆動

ディアブロ SV(Super Veloce)

  • 排気量: 5,707cc
  • 最高出力: 530ps/7,100rpm
  • 最大トルク: 61.7kg・m/5,500rpm
  • 全長×全幅×全高: 約4,470mm × 2,040mm × 1,115mm
  • 車両重量: 約1,530kg
  • 駆動方式: 後輪駆動
  • よりスポーティな味付けと軽量化が施されています。

ディアブロ VT(Viscous Traction)

  • 排気量: 5,707cc
  • 最高出力: 530ps/7,100rpm
  • 最大トルク: 61.7kg・m/5,500rpm
  • 全長×全幅×全高: 約4,470mm × 2,040mm × 1,105mm
  • 車両重量: 約1,625kg
  • 駆動方式: フルタイム4WD(ビスカスカップリング式)

ディアブロ GT

  • 排気量: 5,992cc
  • 最高出力: 575ps/7,300rpm (一部情報では620ps/8,000rpmという記載も)
  • 最大トルク: 64.2kg・m/5,500rpm
  • 全長×全幅×全高: 約4,430mm × 2,040mm × 1,115mm
  • 車両重量: 約1,460kg
  • 駆動方式: 後輪駆動
  • 限定生産のレースベース車両で、徹底的な軽量化と高性能化が図られています。

ディアブロ 6.0

  • 排気量: 5,992cc
  • 最高出力: 550ps/7,100rpm
  • 最大トルク: 62.0kg・m/5,500rpm
  • 全長×全幅×全高: 約4,470mm × 2,040mm × 1,105mm
  • 車両重量: 約1,625kg
  • 駆動方式: フルタイム4WD
  • アウディ資本になってからの最終型で、内外装が刷新されています。

これらの仕様はあくまで目安であり、年式や個体差、さらには限定モデルなどによって細かな違いがあります。より詳細な情報を求める場合は、具体的な年式やモデル名を指定していただくか、専門サイトやカタログをご確認ください。


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